君の許と故郷を離れた
今の僕はもう異邦人

最初から判ってた
恋などしてはいけないんだ
それでも君に想いを寄せた
傷つく事も悲しむ事も
判ってたのに

いつか故郷を離れようとは
昔から思ってた
新たな大地を踏みしめたくて
あんなに憧れてたのに

これが僕の運命
自分で逆らったのだから
傷付いたのは自分のせい
だけど君の運命は...

僕のものじゃない
君の運命

もしも僕らが出会わなかったら
君はどうなっただろうか
きっと何処かの誰かに出会って
結ばれていたのだろう
君がそうじゃないと言ったとしても
僕はこう思う
何せ僕らは1度の出会いで
恋に落ちたのだから

君まで傷つけてしまった
僕の傷も深くなった
僕が悪いから仕方ないけど
君の傷を癒せないのが辛い

自分のせいにしないでと
君は泣きながら言ったけど
運命に逆らったからなんだ
こんな僕を許してくれ

恋をしてはならない
1人でなければならない
判ってる
これが僕の運命であって
旅人の運命でもあるんだ

君の許と故郷を離れた
今の僕はもう異邦人
僕は傷心者の旅人
想いを綴ったこの紙は
此処の小さなポケットへ

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